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模擬射撃訓練デバイスMILESもどきを作ってみた〜本当はこんな風じゃ
ないかもだが何となく雰囲気&次のステップのテストも兼ねて

MILES away

模擬射撃訓練デバイスMILESもどきを作ってみた〜本当はこんな風じゃないかもだが何となく雰囲気&次のステップのテストも兼ねて

マルイのハンドガン用のタクティカルライトデバイスを買った。

しばらくP99に着けたりして遊んだりしていたが、それが目的ではない。

これを使ってMILESを再現したいなと思っていた。

MILESとはなんぞや…って多目的レーザー模擬射撃システムとでもいうのか、空砲で射撃演習をする時に当たったかどうかを審判の勘ではなくレーザービームと受光デバイスで客観的に射撃の成績を評価する演習用デバイス。

実銃の写真を探したりする人なら誰でも一度は見たことがあるはずの、銃身の上に箱みたいなのを着けてる演習風景のアクセサリーだ。





東京マルイのマイクロライトなんちゃらいうアクセサリーをマルゼンのP99につけてみた
高さなどもぴったりの寸法でマルゼンオリジナルのワルサーマーク入りライトの
不恰好なデカさよりだいぶスマートな印象になる




これはMILESをM16A1の銃身の上に装着した米軍兵士
おそらく80年代末か90年代始めあたりの演習風景の写真
MILESはまだ仮採用だったので銃身にガムテープで固定されている



MILESとは80年ごろに開発され米軍に導入されたレーザービーム方式の模擬射撃訓練装置。

それまでは射撃訓練というと、どの国でも200メートルとか離れた板に貼り付けた紙のマトを撃ってブルズアイに何点当てられるかという訓練をしていた。

ところが紙のマトをいくら100発100中で当てられても実際に敵と向き合って敵も撃ち返してくるという状況になると、こういう射撃技能が全く役に立たないケースがあることが近年だんだん問題になってきた。

そこで空砲で近接戦闘訓練などをどこの国もやるようになったが、空砲だと当たったかどうかが判定できない。

かといって実弾で撃ち合いするわけにもいかず…という時にレーザーデバイスの命中失中判定が開発された。





初期の頃のMILESデバイス
ピストルグリップを装着して引き金を引くとレーザーパルスが照射される
お互いに受光装置も着ければどっちが撃ち勝ったかが判定できる
これでは拳銃射撃のシミュレーションしかできないので
マズルフラッシュに反応するよう改良されたのが上のライフル装着型MILES




「ターミネーター」のハードボーラーに載せたレーザーサイトをシュワちゃんが撃っていたシーンでわかる通り
80年代はまだレーザーの技術が未発達でデバイスはでかかったがその後レーザー技術は急激に進歩する
これは上の初期型を小型化したMILES中期型で009P電池を内蔵している様子の写真




上や一番上の写真のMILESについている黄色いプラグみたいなのはドングル方式のコントロールキー
これを本体後ろに差し込んで設定変更、起動などをするのが初期のスタイルのようだ




初期型のMILESユーザーマニュアルより
初期型のMILESはデバイス正面にレーザー照射レンズとマイクが
仕込まれていて銃声に反応してレーザーを発射していたようだ
黄色いプラグと書いたがマニュアルにはオレンジキーとありこれは後ろに挿して稼働させる




後期型のMILESユーザーマニュアルより
後期になると銃声ではなくマズルフラッシュに反応するように
正面にフラッシュセンサーが装着されている




MILESは必ずフルートクランプの空砲弾を使用することと
マニュアルの注意書きに記されている




要はここでおなじみのこういうやつ




MILESは米軍だけでなくNATO加盟各国や非加盟の中立国にまで広がった
これは90年代のチョコチップ迷彩だった当時のオーストリア軍のMILES付きAUG
小型化されたMILESを銃身の上に縦置きに固定しているのがわかる
背景は受光デバイス付きハーネスを着けたジャケット




後期型MILESと思われるデバイスを載せたAUGを構えるオーストリア軍兵士
ヘルメットとハーネスには受光装置がついている




中期型のやや小型化された旧式MILESと
銀色のブランクアダプターを銃身につけたドイツ連邦軍兵士




ドイツではなぜかMILESを銃身の下につける決まりになっているようだ




これはブランクアダプターと訓練デバイスを装着したEF88を構えるオーストラリア軍兵士
EF88はオーストリアのAUGベースの小銃だが空砲アダプターはFALっぽいスタイルに戻っており
訓練デバイスもMILESではない独自規格の製品を使っているようだ




そしてこの米軍兵士はペッパーカンみたいな円柱形の訓練デバイスを使用している
どこ製のデバイスかはわからないがこういう製品もあるらしい




さらにこの兵士はペッパーカンスタイルとMILESの2挺装着のスタイル…
もうなんでもありなのか?




こちらはかまぼこ型スタイルのデバイスを装着している
光学射撃演習デバイスといえばかつてはMILES独壇場だったが
最近はいろんなスタイルのものが出てきている




MILESを装着した特殊部隊兵士
左の兵士はM16に右の兵士はRemingtonのM870に装着している
マズルフラッシュを検知できる銃ならショットガンでも機関銃でも何でもOKらしい




こちらは受光側のハーネス
レーザーを検知したらスピーカーがついているので
戦死判定が告知される仕組み
LEDも点灯するようだ




実物もいろいろな形があるのでもうリアリティにはこだわらずそれっぽい造形ということで工作開始
今回は2mm厚ABS板を積層して思い通りの強度と形状を作れるかというテストも兼ねている
次のステップの計画があるもんで…




タクティカルライトに箱を被せて箱型形状を再現する




ピタリ固定できることを確認したらインディのブライトステンレスを吹き付け
四隅には飾りのM3.5ビスを打ち込んでいる




ここにタミヤスプレーのマットブラックを吹き付けて乾ききらないうちに爪でこすって塗装の剥がれを表現
実物はどれもハゲハゲに塗装が剥げているのでこんな風にしてみた




MILESのシールを作成してプリント
レーザー製品の注意書きと資産登録シールも作成




これを貼り付けて出来上がりはこんな感じ




こういう形状はないんだけどなんだかそれっぽいでしょ




SCAR-Lにつけて情景写真




やっぱりBFAにはMILESはつきもの
BFAマニアの私としては長年このMILESが気になっていた




資産シールを貼った側の情景




空砲弾、BFA、MILESこの三つは揃えておきたい…実射性能には全く関係ないが…




このMILESは元はライトなので本体を押すとライトが点灯できる
ブリンクもスポットも照射も可能
MILESとは使用目的が違うがまあ雰囲気ね




現用オーストリア軍仕様のAUGに例のMILESをつけてみた
これはこれで雰囲気




オーストリア軍の軍装と情景写真
AUGはだいぶ完成形に近づいてきた




AUGにはもう少し大きい中期型が似合う気がするが…




イギリス軍のL85A2に装着したMILES




実はやりたかったことはこれ
英軍の黄色いBFAはイギリスでは普通に軍払い下げ品がeBayなどで売っているのに
それを輸入するのはどの代行業者も尻込みする…
実銃アクセサリーなので通関で揉めるのを嫌がっているらしい
仕方がないのでマルイのキャップをそれらしくオリーブに塗装して我慢しているが
輸入ができないならABSとアルミで自作しようと目論んでいる
今回の工作はその小手調べ




ちなみにこの黄色いマガジンはH&KがL85用に開発した空砲弾専用マガジン(風に塗装したガスマガジン)
間違って実弾を装填しようとしても引っかかって装填できないスグレモノ
これは各国とも真似するべきでそうすれば自衛隊でも最近起きた実弾取り違え事故を防げる




L85も完成形に近づいてきたのであとはBFAのスクラッチビルドに取り掛かるかな




ドイツ連邦軍現用小銃のG36につけてみた




ドイツ軍はどういうわけかMILESを銃口の下側に着ける
考えたらAG36などのグレネードランチャーつけてると大変なことに
なりそうだがこういう場合ドイツではどうしているんだろう?




これはそのうちハンドガードをノーマルに戻して撮り直すね


2024年4月15日
















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